英語力って就活に有利なの?企業が求める英検とTOEICの目安点
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はじめに、就職活動を行う際に英語力が必要かどうかは、希望する職種によると言えます。
英語を使う仕事であれば、もちろん英語力は必須でしょうが、全く英語を使う機会はないという仕事も未だに多くあるためです。
しかし、今は必要なくとも、国際化が進む現代では英語力があって損ということはまずないため、就職活動においても有利であることは間違いありません。
特にいわゆる大手企業を受けようと考えている場合は、海外勤務も十分考えられるため、英語力は必須と言えます。
ここでは、英語力の違いによる年収から、面接でのコツ、使える資格や勉強法について幅広くご紹介します。
この記事を読むメリット
・職種毎での必要な英語力の目安や、資格の種類と勉強法がわかる
もくじ
英語力は就活で有利、平均年収も高い傾向にある
最初にも述べましたが、英語力はあるに越したことはありません。
その他が似たようなレベルだった場合、英語力のより高い方が採用される可能性は高いでしょう。
また、英語力を必要とするような職種は平均年収も高い傾向にあります。
同じ会社であっても英語力によって昇給や昇任に差が出ることも珍しくなく、それだけ英語力は価値のある能力だと言えます。
下記の記事では就活中に英語を勉強する意味について書かれているので、こちらも参考に読んでみてはいかがでしょうか?
「難度別」英語レベルが重視される業界と年収
ここからは英語力が重視される業界と年収について、難度別にご紹介します。
TOEIC500点~英検2級レベル(日常会話・中級)
いわゆる初歩的な日常会話ができるレベルがTOEIC500点~英検2級レベルです。
会話の細かい部分までは理解できないものの、ある程度の意味は理解できるようなレベルと言えるでしょう。
このレベルの英語力が最低でも必要とされる職業には以下のようなものがあります。年収としては300万円~と決して高くはありません。
- 通関士
- 入国審査官
- システムエンジニア
- ツアープランナー
- ツアーコンダクター
- ホテルスタッフ
- グランドスタッフ
TOEIC700点~英検準1級レベル(ビジネスマン・上級)
このレベルの英会話力となると、ビジネスシーンでの英会話が問題なく行えるレベルと言えます。
最低でもこのレベルを求める職種としては以下のようなものが挙げられます。
このあたりになると職種からも英語が必要だなとわかるものが多く、年収も幅はあるものの300万円~800万円と高めの職種も増えてきます。
- 英文事務
- 海外営業
- キャビンアテンダント
- 貿易事務
- 航空管制官
- 秘書
- 英会話講師
- 留学コーディネーター
- バイヤー
- 特許事務員
- メディカルライター
TOEIC900点~英検1級レベル(ネイティブ・超上級)
TOEIC900点・英検1級レベルは英語を母国語とするいわゆるネイティブと呼ばれる人と同等に話せるレベルです。会話を細部まで理解でき、難しい高度な英文も読めるような状態を指します。
このレベルの英語力を求める職種は以下のとおりです。
英語を必要とする職種というよりは、むしろ英語そのものを仕事とする職業と言え、年収は成果によって大きく変わります。
- 通訳
- 翻訳家
- 大学の英語教員
実際の英語面接で聞かれる質問内容と回答例
英語面接となるとやはり、日本語での面接よりもかなり難易度が上がり難しいと感じる方も多いでしょう。
ここでは、実際の英語面接でよく聞かれる質問内容と回答例についていくつか紹介します。
Q:Why did you choose to apply to our company?
(弊社に応募した理由は?)
A:Your firm seemed the most suitable to achieve my goals.
(目的達成のためには、貴社が最良の就職先と思うためです。)
Q:How did you hear about the position?
(本求人をどのように知りましたか?)
A:My agency let me know about the position.
(就職エージェントから紹介してもらいました。)
Q:What do you know about this company?
(弊社について知っていることは何ですが?)
A:Your company is one of the ~ in the ~ and it plays an important role in the ~.
(貴社は~業界で最も~な会社であり、~において重要な役割を担っています。)
英語面接のコツ
よく聞かれる質問やその回答例についてご紹介したところで、英語力だけでなく英語面接でのコツについても紹介したいと思います。
自信を持って落ち着いて話す
これは日本語での面接でも大事なことですが、面接において、第一印象は大変重要です。
特に英語面接では、多少の発音ミスなどは気にせず、いかに堂々を英語を話すかが大切なので、臆することなく、しっかりと面接官の目をみて、ゆっくりと落ち着いて話すように心がけましょう。
想定問答を用意しておく
前述したとおり、英語面接はある程度パターン化されている場合も多いため、予め想定問答を用意しておくことをオススメします。
丸暗記だと少しでも違ったニュアンスの質問が来ると、答えられなくなってしまうため、大事な部分だけを抑えて練習しておくことがコツです。
ネイティブに面接練習の相手をしてもらう
知り合いにネイティブの方がいれば、面接官役をお願いしてみるのも手ですが、今はオンライン英会話も充実しているため、そちらで講師の方に面接練習の相手をしてもらうのもいいでしょう。
改善点を教えてもらい、何度も繰り返すことで面接に対する緊張も和らいでくる効果も期待できます。
理解できなかった場合は聞き返す
実際の面接時は緊張で、普段は理解できることが理解できないということも多々あります。
そういった場合は焦らず、聞き返すことが大切です。
理解できなかったことを分かったふりで曖昧に回答してしまうと、かえって評価が低くなる可能性があります。
聞き返すことは決して悪いことではなく、相手によっては質者の仕方を変えてくれたり、ゆっくりと話してくれたりする場合もあるため恥じることなく聞き返すようにしましょう。
以下の記事では、英語面接に限らず就職活動における面接全般に関することが詳しく書かれているので、一度目を通しておくことをオススメします。
就活で使える英語資格
就職活動で使える英語資格として以下の4つについて説明します。
- TOEIC
- 実用英語技能検定
- Linguaskill Business
- 国際連合公用語英語検定試験
「TOEIC」ビジネス英語資格として最も人気
ビジネス英語資格として最も代表的なものがTOEIC(トーイック)です。
日本のビジネス英語の資格としては一番有名であり、多くの企業においてTOEICのスコアを記入する欄が設けられているほどです。
レベルごとに試験が分けられているわけではなく全員が同じ試験を受け、10~990点のスコアで結果が表示されます。
ただし、TOEICは日本国内では知名度が高いですが、海外ではあまり有名ではないようなので、外資系の企業などを受験する場合には、TOEICスコアが有効かどうか事前に調べておくことをオススメします。
「実用英語技能検定」総合的な英語力を測れる人気資格
TOEICと同じく知名度が高いのが実用英語技能検定、いわゆる英検です。
原則、日本国内でしか通用しない資格ではありますが、信頼性は高く就職活動でアピールできる人気の資格です。
学生時代に強制的に受けさせられたという人も多いとは思いますが、ESや履歴書に記載するのであれば最低でも2級以上は取っておきたいところです。
「Linguaskill Business」ビジネス特化の英語資格 海外企業向き
Linguaskill Businessはビジネスシーンでの報告書、企画書の作成など、実践的な英語力を問う試験であり、ビジネスの英語力に特化したテストです。
ペーパー版とオンライン版があり、学校や企業など、団体ごとで受験する場合が多いですが、個人受験可能となっています。
日本国内での知名度はまだ高いとは言えませんが、大手企業などでは導入されつつあり、また、海外での知名度も高くなってきているため、外資系企業を受験したいと考えている方は持っていて損はない資格と言えるでしょう。
「国際連合公用語英語検定試験」国際機関への就活に強い
国際連合と名がついていますが、主催者は国連ではなく、公益財団法人日本国際連合協会という日本の組織になります。
受験級は特A級からE級までの6つの級があり、幅広いレベルを対象にしているため、特に受験資格などは必要ありません。
国際問題などが含まれるため、英語力だけでなく国際的な知識や理解が求められるのが特徴です。
国際公務員を目指している人や、国際機関で働きたいと考えている人は取っておきたい資格と言えるでしょう。
レベル別「英語力を身に着ける勉強方法」
就活で使える資格について説明したところで、ここでは英語力を身に着けるための勉強方法についてご紹介したいと思います。
日常会話レベルの英語力を目指している人
日常会話レベルの英語力を目指す方はまずは、中学校や高校で習った基礎的な英語を復習することからはじめるとよいでしょう。
またリスニングに関しては、洋楽や映画など興味の持てる分野から入り、その中で聞いた知らない単語や文法を調べるという方法をオススメします。
ビジネスマンレベルの英語力を目指している人
ビジネス英語と聞くと、英会話スクールやオンライン英会話のイメージが強いですが、それ以外にもオススメなのが、英語のニュースをチェックすることです。
海外のものだと少し難しすぎる場合もあるため、国内のニュースを英語にしているものから入るとよいでしょう。テレビだけでなくラジオやインターネットでも気軽に学ぶことができます。
また、英語アプリやpodcastなども増えてきているので、忙しい合間の隙間時間に活用するのもいいでしょう。
ネイティブレベルの英語力を目指している人
このレベルになってくると、発音や言い回し、単語力にさらなる磨きをかけることが大切です。
海外ドラマや映画を字幕なしで見たり、英語の書籍を読むこともオススメです。
またインプットだけでなくアウトプットすることで英語の定着力も変わってくるため、ネイティブの知り合いや、オンライン英会話などで実際に話をすることが大切です。
その中でネイティブと自分の違いを見つけ修正することを繰り返すといいでしょう。
英語力が高くなればなるほど、日々成長している実感がわきにくいかもしれませんが、根気強く続けることがなによりも大事なことです。
まとめ:就活に有利な英語力の目安
就職活動における英語力について説明してきました。
英語を使用する仕事や、求められる英語力についてお分かりいただけたのではないでしょうか?
就職活動においては英語での面接などで、その英語力が試されることになりますが、外資系企業や就職してからすぐに英語を使うような企業を受験するのであれば、やはり基本的な日常会話レベルの受け答えができることは必須でしょう。
それに加えて、ご紹介した就活で使える英語資格を高いスコアやレベルで持っていることは、かなりの強みになります。
希望する仕事にあった英語力を見極め、しっかりと勉強することで就職活動を乗り切ってください。